静岡理工科大(袋井市豊沢、荒木信幸学長)理工学部機械工学科の大塚二郎教授(67)がこのほど、埼玉県の企業と合同で開発した「ボールねじ駆動によるナノメートル分解能位置決め装置」で、ナノテクノロジー分野の発展に寄与したとして、産業分野での優れた技術開発功績をたたえる「市村産業賞・功績賞」を受賞した。 同装置は内蔵の変位センサーやボールねじで、1ナノメートル単位での位置決めを可能にした。細胞のDNAの観察、次世代DVDの光デバイスの位置決め、次世代半導体の検査などに既に応用されている。 大塚教授らは2000年から研究を始め、03年に1ナノメートル分解能の装置を世界で初めて商品化。06年には連続動作可能な新装置を開発した。この分野では同装置が世界の市場をほぼ独占しているという。 大塚教授は「当初は100ナノメートルの位置決めがやっとで、それ以上精密な位置決めは不可能とされていた。私はボールねじを使って1ナノメートルまで可能と主張していたが、今回の受賞でようやく世間を説得できるようになった」と笑顔を見せ、「さらに0・1ナノ、0・01ナノの位置決めをできる装置を開発したい」と意欲を語った。 市村産業賞は新技術開発財団が運営する賞で、科学技術の進歩や産業の発展に貢献した技術者らに贈られる。40回目の今回は功績賞3件、貢献賞5件が表彰され、県内ではこのほか、ヤマハ発動機が自動車用車体制振ダンパーの開発で貢献賞を受賞した。
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市村産業賞を受賞した大塚教授。左は「ねじ駆動によるナノメートル分解能位置決め装置」=袋井市の静岡理工科大
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