∋ サッカーJリーグの公式サイトを時々のぞきます。ここには、理念や活動方針が掲げられています。自治体・ファン・サポーターの理解・協力を仰ぎながら、世界に誇れる安全で快適なスタジアム環境を確立すること、地域の人々にJクラブをより身近に感じてもらうため、クラブ施設を開放したり選手や指導者が地域の人々と交流を深める場や機会をつくっていくなどとうたっています。「地域」を強く意識していることが分かります。
∋ 日本サッカー協会が、新潟県中越地震復興支援チャリティー試合を12月4日に、新潟スタジアムで行うことになっています。必要経費を除いた収入の全額を寄付するそうです。地元アルビレックス新潟と対戦するジーコジャパン・ドリームチーム、まさに夢の顔ぶれが発表されました。カズこと三浦知良がいます。ゴン中山は当然、名を連ねます。名波、服部、森岡、沢登、伊東輝-。さすがにサッカー静岡、きら星のごとくです。
∋ 新潟の活力の象徴がアルビレックスです。サポーターの熱狂的な応援に支えられ、リーグに旋風を巻き起こしてきました。清水東高出の反町J1監督が誕生した際には、知人が興奮気味に電話してきたものです。「強くなるよ、静岡のおかげで」。期待の大きさが伝わってきました。地域に愛されるチームゆえでしょう。
∋ 余震におびえる日々が続いています。厳冬、豪雪の時季を控え、地震の被害から癒えていません。その新潟の人々を勇気づけるのが、チャリティー試合の狙いです。ジーコ監督の人選にも、その思いが込められているでしょう。今日の隆盛に至るサッカー界の歴史を、地道に固めるのに貢献してきた選手たちです。
∋ サッカーのクラブは、本拠地をホームタウンとして、「市民・行政・企業三位一体の支援体制」により普及活動を展開しています。「地域の核」となって発展してゆくのだと宣言しています。企業の事業活動に立脚するフランチャイズ形式のプロ野球球団とは異なる、ということを意識しています。各チームが独自の「クラブ文化」を育ててゆくのですが、いずれも地域に足場を置くのが特徴です。地域が苦境にある時は、チームの側から元気づけるのが務めなのでしょう
∋ ジュビロ磐田のメモリアルマラソンというのがあります。地元住民、ボランティアらの協力、選手らの参加を通じた交流です。クラブはそれぞれ、工夫を凝らしています。2003年度に行われた地域スポーツ振興活動をみると、サッカー教室、フットサル大会など、地味ながら将来を見据えた事業です。
∋ 「クラブと地域一体のスポーツ文化」は、一朝一夕に出来上がるものではありません。だから日常的な蓄積が求められるのです。Jリーグは、それを「百年構想」と名付けたのでしょう。中越地震復興支援チャリティーの意義を深く感じます。
(鮟鱇)