∋ インターネットが不特定多数への情報発信に有力な道具(ツール)であることは、もはや論を待たないと思います。ホームページ作成ソフトの普及、サーバー貸し出しサービスの充実などで、特段の技術や資金がなくても、個人が手軽にホームページをつくり、全世界に向けて公開できるようになりました。小、中学生が自前のホームページを持つことも、珍しいことではなくなっています。
∋ 政治家のホームページも今や当たり前の光景です。自らの主張を訴え、共感を得て、選挙で票を投じてもらわなければならない身ですから、インターネットという便利な道具を意欲的に使いこなそうとするのは当然と言えば当然かもしれません。これまで政治家のホームページを積極的に見てみる気になったことはありませんでしたが、内閣改造を機にふと思い立ち、各閣僚が開設しているホームページを「点検」してみました。
∋ まずは小泉首相です。プロフィルのニックネームに「純ちゃん」と紹介がありました。就任当初は女子高生からも黄色い声でそう呼ばれていましたが、最近はトンと聞かないようにも思います。座右の銘は「信無くば立たず」とか。例の「米百俵の精神」の解説も出てきますが、総じて内容は乏しいです。これも就任当初は大人気だったものの、最近はほとんど話題に上らなくなったメルマガ(メールマガジン)の申し込みボタンが、やけに目立ちます。
∋ アニメーションを使ったり、動画も見られるなど、つくりの派手さでは麻生太郎総務相が目を引きます。動画は電子政府やIT政策の推進に熱心といわれる伊藤達也金融担当相のページにも採用されていました。伊藤氏をはじめ若手の抜擢で平均年齢の若さが話題の一つとなった新内閣ですが、必ずしも若い政治家がホームページでの情報発信に意欲的なわけではないようです。現閣僚に限っていえばむしろ、失礼ながらIT(情報技術)やハイテクとは無縁に見えるベテラン議員に、意外に積極活用派が多いように見受けました。
∋ 町村信孝外相が実は沼津市の生まれだとか、谷垣禎一財務相が日本の蕎麦を愛好する会の会長を務めているなど、雑学知識を得る役には立ちます。ただ、正直言って強く関心を惹かれるページにはお目にかかれませんでした。最も知りたい本人の政治姿勢や政治信条、政策についての考え方も、多くは選挙の際の法定ビラや後援会への加入勧誘のリーフレットと大差がなく、胸に響く内容ではありません。国民向けというよりも、明らかに後援者や支援者だけを意識して作られているページもありました。
∋ 閣僚のホームぺージがつまらない最大の理由は、主張ばかりがお仕着せがましく、政治家にとってより重要なはずの国民の声を聞くという姿勢が伝わってこないから、というのが「点検」の結論です。ほとんどの閣僚がメールなどで意見や要望を聞く窓口を設けてはいます。しかし、インターネットの特徴の一つでもある双方向のやりとりが、活発にされているとうかがわせるページは見当たりませんでした。静岡新聞サイトのトップページ左側にある「特集・全国 第2次小泉改造内閣」をクリックしていただくと、ホームページのURLも明記した各閣僚の略歴がご覧いただけます。参考までにご紹介しておきます。
(鯔)
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