∋ 当サイトの人気メニュー「新おとな派」は、タイトル通りおとな向けのニュース、情報を要覧しています。おとなとは何歳のことか、などとさまざまに議論した末に決めた題字で、愛着があります。中高年はデジタル嫌い、ITアレルギーだといった“偏見”が流布しているように思いましたので、あえて「ネットに親しむおとな」をコンセプトにしました。
∋ いわゆる団塊の世代は、おとな組の中軸を占める兄貴分でしょう。ベビーブーマーたちは、幼いころから競争にもまれてきたせいか、単に現役世代の中で最年長というにとどまらず現在は社会の各層で影響力を行使しています。同時に、かつて全共闘運動などに身を投じた人々も多く、反骨、変革のマグマを体内に秘めているとされます。
∋ 先日、静岡県掛川市のつま恋は燃えました。シンガーソングライター吉田拓郎さんとフォークグループかぐや姫の野外コンサートが開かれ、中高年ファンを中心に約3万5千人がひしめきました。31年前に5万人以上の若者を熱狂させた“伝説”のコンサートが再現したからです。拓郎さんは既に還暦だそうですが、コンサートは青春願望・懐古趣味などではなく、「おとなの今」のエネルギーを発散させる、魂の共鳴の場となったのでした。
∋ 最近、住宅メーカーからの売り込みチラシやダイレクト・メールがよく届きます。建て替え、買い替え、リフォームなど、定年退職時期を迎えつつある団塊の世代をあてこんだキャンペーンのようです。消費税引き上げの動向も絡むのでしょうが、この“人口のこぶ”が住宅着工の巨大なマーケットを形成していることは間違いないでしょう。家電や旅行会社、車のディーラーも虎視眈々、動いています。ラフなジーンズ、スニーカーでスポーツタイプの多目的車を操る、ヤングと見まがう中高年が“気むずかしい顧客群”になるのです。
∋ というのも、この世代なりの特徴があるらしいのです。思い込みがきつく自己主張を曲げない、理屈っぽくて時に天邪鬼ながら集中力には定評があり、納得できる大義や目標をつかむと大仕事を成し遂げる潜在的な可能性を内包しているといわれます。その分、視野狭窄に陥りやすい、との酷評がないわけでもありません。これから伸びようとする後輩世代にすれば目障りなのでしょう、融通の利かない、頑迷固陋な抵抗勢力にみなされることも少なくないとか。
∋ 毀誉褒貶(きよほうへん)相半ばですが、定年を迎えてもおとなしくリタイアする雰囲気ではなさそうです。余力十分なのです。となれば、その知識や経験を生かさないのは社会的損失となります。健康であるなら、大いに活躍してもらったらどうでしょうか。静岡県警では、団塊世代の大量退職時期を目前に、“技能”伝承に危機感の強い刑事部門のベテランの捜査手法や体験などをまとめた「語録」をまとめ関係部署に配布したといいます。「2007年問題」などと後ろ向きにならず、古参が輝く社会であってほしいものです。エールを送る「新おとな派」も、そのための側面援助を期しています。
(鮟鱇)