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2007年「Webコラム一灯」

 和食朝食

2007/06/18

  遠い日の修学旅行。名所旧跡、歴史文化遺産の見学より、記憶に残っているのは、旅館などでの友人たちとの他愛ないいたずら、悪さのたぐいです。朝食が、自宅よりよほど旨いのも不思議でした。大広間にずらっと並んだ小さな膳に、卵焼き、焼き魚、佃煮、味付き海苔、漬物に味噌汁といった定番が乗せられています。特段のメニューではないのですが、回されてくるお櫃を奪い合うようにお代わりをしたものでした。

 

  温泉観光地の宿泊客の食事の様変わりが伝えられたのは、ここ数年のことです。お仕着せの豪華版の夕食より、施設内あるいは町の契約割烹やレストランなどで好みのメニューを選ぶ方がいい、という声があり、それに対応して“外での食事”も珍しくなくなったようです。ボリュームも、自分の胃袋に合った量を摂れるということでしょうか。いささかもったいないような気もします。

 

  旅館の夕食が好きです。品数が多く、すべて食べると満腹以上です。お作り、茶碗蒸し、吸い物、デザートも含め豊富な和食メニューが一般的でした。そこは好き好きでしょうが、料亭風の盛り付け、品数に応じて皿、椀などを愛でながら箸でつつく。給仕されるにまかせて、時間をかけて食べるのです。

 

  自宅での最近の朝食は、すっかり洋風です。パンにサラダ、チーズやハムにヨーグルト、ジュースか牛乳、そしてコーヒー。ホテル用語辞典をネットであたってみました。これらはおよそ、コンチネンタル・ブレックファーストの定番のようです。大体が、冷たいメニューです。フォーク片手に、“ながら”食事が可能なところがミソです。皿の造作など気にも留めずに新聞を読み、時にテレビのニュースに目をやり、食事中にこなさなければならない“仕事”を済ます。椀の味噌汁をすすり、小骨をよけながら焼き魚をつつく、といった芸当は無理です。

 

  朝食が和食の子どもは早起きで学校が楽しいと感じる比率が高い、という調査結果が出たそうです。18日付け静岡新聞朝刊「教育@しずおか」欄の記事によると、千葉大教授らのグループが、1都2県の小学校4校の5年生計231人を対象に行った調査といいます。

 

  朝食の様式別で、和食中心の子どもの77%が午前7時より前に起床し、同じ問いに対して洋食中心ではこの数字が44%だったそうです。和食中心の方が品数が多い傾向もみられるといいます。調査の規模自体小さく、この数字をもって一般化できるのかとも思いますが、和食の方が時間がかかりそうだとは想像がつきます。

 

  晩酌となると、やはり和のメニューに限ると考えます。くつろげるのです。ほろ酔いの気分もいい、などというのは恐らく思い込みにすぎないでしょうが、くだんの調査結果で、全体の98%の子どもが毎日朝食を摂っているということですから、ひとまずは安心です。何といっても、朝食は一日の元気の源です。

(鮟鱇)




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