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平成19年度社会功労賞決まる 受賞者の紹介


 「平成19年度 第53回静岡新聞社・静岡放送社会功労賞」の受賞者が次の方々に決まりました。本賞は、社会に欠かせない職場で日夜献身的に地道な活動を続け、県民生活を支えている人たちを顕彰するものです。表彰式は、12月3日午前11時から、静岡市駿河区登呂3-1-1、静岡新聞放送会館18階蘇峰ホールで行います。

教育賞 静岡市立豊田中学校 伊藤清美さん(静岡市葵区)(56)
警察賞 伊東警察署富戸警察官駐在所 碓井晃さん(伊東市) (47)
消防賞 沼津市南消防署大平分遣所 小池英行さん(沼津市)(59)
看護・保健師賞 石川助産院 石川彌生さん(浜松市中区) (75)
郵便賞 郵便事業静岡南支店 岡本誠司さん(静岡市駿河区) (55)
福祉賞 東遠学園組合東遠学園 太田敏秋さん(菊川市) (59)
広報賞 藤枝江崎新聞店東支店 大塚康志さん(大井川町) (59)

 


静岡市立豊田中で情緒障害学級を担当する伊藤さん=静岡市内

教 育 賞   教え子の成長に喜び
 静岡市立豊田中情緒障害学級担当教諭
 伊藤 清美さん(56)

 昭和54年に市立伝馬町小の難聴学級を担当したのを皮切りに、知的障害学級や養護学校で教壇に立ってきた。「恩師」と慕う教え子は数多い。「卒業生が遊びに来たり、電話をくれたりするのがうれしい」と顔をほころばせる。
 豊田中に昨年新設された情緒障害学級の担当教諭として、発達障害の生徒の指導に当たっている。「自らをコントロールできる子になってほしい」。けんかが始まったり、だれかがパニックに陥った時は、授業を中断してでも「こんな時はどうしたらいい」と問い掛ける。級友にアドバイスすることで生徒自身が、客観的に自分と向き合えるからだ。「生徒は日々成長し、今までよりもっと相手を思いやれる子になった」と目を細める。
 「豊田中に通学できて幸せ」と話す保護者の思いを喜んで受け止める一方で、「ここで教育の成果が上がっても、中学を卒業した後の環境が心配です」と表情を曇らせる。「保護者と力を合わせて、高校進学という道を切り開いていきたい」と力を込める。
 静岡市葵区千代田。


「交通事故抑止に尽くしたい」と話す碓井さん=伊東市富戸

警 察 賞   地域の温かさが励み
 伊東署富戸警察官駐在所(巡査部長)
 碓井  晃さん(47)

 近くに相模湾を一望できる伊東署富戸駐在所に勤務し、今年で15年目。住民の1人として数々の会合に顔を出すなどして触れ合いながら、共に暮らす市民の安全を守っている。「富戸に来てあっという間の15年。地域の安全を維持してきたのも住民の協力のおかげです」と感謝する。
 高齢者と子供を守る防犯活動には特に力を入れる。高齢化率の高い富戸地区の住宅を巡回訪問し、交通安全と振り込め詐欺に注意を喚起する。「駐在所勤務の魅力は住民との距離が近いこと。気さくで心が温かい地区住民にはいつも励まされている」という。
 朝は市立富戸小校門前に立ち、通学時の児童の横断指導に当たる。左右確認を忘れず、接近する車に注意を払うなどの基本を1つずつ実行する子供たちの姿に目を細める。同校は児童の登下校時の交通事故ゼロ記録が4400日を超えた。
 「交通ルールは大人になってもしっかりと守ってほしい。これからも、市民に最も身近な交通事故の抑止に尽くしたい」と決意は固い。
 伊東市富戸。


住民との交流を大切にしながら任務に当たる小池さん=沼津市の南消防署大平分遣所

消 防 賞   緊張感持ち職務全う
沼津市南消防署大平分遣所長
(消防司令補)

 小池 英行さん(59)

 「地域の人に頼りにされる消防士」を目指して39年。「地道な活動が評価されたと思うと素直にうれしい」と喜ぶ。
 昭和43年、知人に誘われ沼津市消防本部に入った。最初は「ただ火に水を掛けていただけだった」と振り返るが、経験を重ねるうちに人命を守り、延焼を防ぐための消火方法を臨機応変に判断できるようになった。
 消防士人生の大半を、火災発生時に真っ先に出動する分遣所で過ごしてきた。大平分遣所の常勤は3人。ひとたび火災が起きれば、本署の応援部隊が到着するまでの間、少人数で初期消火に全力を注ぐ。「消防団の存在は心強い。日ごろから信頼関係を築いておくことが重要」と住民との交流を大切にする。
 常に緊張感が求められる仕事。それでも、巡回中の消防車へ手を振る子どもたちに出会うと思わず顔がほころぶ。消防訓練で幼稚園や保育園、小中学校に出向くことも楽しみの1つ。
 来年3月の定年が近づいてきた。「全力で職務を全うする」と気持ちを新たに引き締める。
 沼津市江浦。


助産師として50年間、母子とかかわる石川さん=浜松市内

看護・保健師賞   ラマーズ法普及に力
 看護師
 石川 彌生さん(75)

 浜松の母と子を支えて50年。助産師として地域に根差した活動を続けてきた。「自分の人生を評価していただいているみたいでうれしい」と素直に喜びを語る。
 昭和33年から26年間、母親が院長を務める助産院でお産に携わった。介助数は2300件に及ぶ。「産前から母親の思いをくみ、信頼関係を築くことが良いお産につながる」と話す。
 昭和50年代に日本に「ラマーズ法」が導入されると、いち早く東京で指導を受けて県内普及に努めた。ラマーズ法がお産を「堪えるもの」から「主体的なもの」へ変化させた意義を、自ら主催した母親学級などで積極的に紹介した。
 小中高生を対象とした「命のはなし・出前講座」を日本助産師会県支部長時代に始めた。講座は、子どもと一緒に受講する母親にとっても、親子関係を見つめ直す良いきっかけになるという。
 「助産師は赤ちゃんから多くのパワーをもらえるのか、長生きする人が多い。できる限り長く母子にかかわっていきたい」と笑顔をみせた。
 浜松市中区寺島町。


 「お客さま第一の郵便」を心掛ける岡本さん=静岡市駿河区の郵便事業静岡南支店

郵 便 賞   お客さま第一心掛け
 郵便事業静岡南支店第二集配課
(総括課長代理)

 岡本 誠司さん(55)

 昭和46年に静岡郵便局に就職し、静岡南支店の前身、静岡南郵便局に同49年の開局とともに赴任した。年末年始の集配アルバイトに励んだ高校3年間も含めると、郵便に携わって40年目になる。「偉大な賞を頂き大変光栄」と喜びを語る。
 主な業務は郵便物の仕分けと配達。職場の隅々まで響き渡る大きな声が職場を盛り上げ、素直で裏表のない性格が同僚の信頼を集める。渡辺秀武支店長は「生え抜きで人情味にあふれ、頼りがいがある」と評価する。
 「お客さま第一の郵便」がモットー。小包を手渡す時には必ず相手の名前を声に出して確認する。誤配を防ぐだけでなく、住所に間違いのある郵便物の配達先を探し出すことにもこだわる。「配達するのが使命。差出人に返却するための郵便屋ではない」
 郵便事業には競合相手が増え、民営化という1つの節目を迎えた。激動の時期だからこそ「お客さまを大切にする心掛けを変わることなく持ち続ける」と決意を新たにする。
 静岡市駿河区北丸子。


学園の発展と知的障害児の福祉に尽くしてきた太田さん=菊川市西方の東遠学園

福 祉 賞   体当たり指導の日々
 東遠学園組合東遠学園長
 太田 敏秋さん(59)

 昭和46年に開園した知的障害児のための児童寮。当初から指導員として基礎づくりに奔走した。児童5人でスタートした学園はかけがえのない公的施設として今では入所者約50人、在宅の利用者400人以上の大所帯に。「何とかして親の思いに応えたい」―。そんなひたむきな気持ちが乳児から壮年期までをカバーする青年寮やケアホーム、生活支援センターなどを地道に整備していく原動力になった。
 「手を汚せ」。好きな言葉で、職員にもよく言う。入所者の生活を支えるには理屈ではなく「自ら手を汚していかないと駄目」と笑う。学園長室の片隅には工具箱。トイレの詰まりなど学園設備の修理も人任せにできない大切な仕事の1つだ。体当たりで接していると入所者の純粋さに教えられることも多いという。
 受賞の知らせに「私より努力されている方はたくさんいる」と戸惑いながら、「学園が発展できたのはひとえに保護者や地域住民、行政、職員のおかげ。皆さんを代表してお受けすることにしました」と笑顔を見せた。
 菊川市西方。


新聞を待つ読者のために配達に向かう大塚さん=藤枝市下薮田の藤枝江崎新聞店東支店

広 報 賞   大切な情報届け37年
 藤枝江崎新聞店東支店長
 大塚 康志さん(59)

 昭和45年に入社以来37年間、新聞配達ひと筋。温和な性格とまめな仕事ぶりで従業員からの信望も厚い。「私はあまり取りえはないが、長く続けていることが誇り。素晴らしい仲間、読者、家族に恵まれた」と謙虚に受賞を喜ぶ。
 仕事への原動力は「新聞づくりの一端を担っているという意識」だという。「記者が記事を書き、新聞社が新聞を製作しても、読者の手に届かなければ意味がない。大切な情報を届けているんだといつも心掛けています」と目に力を込める。
 配達先では、読者から生の声を聞き、「頑張って」と励まされることも多い。「お客さんとの触れ合いが何よりのやりがい」と魅力を語る。
 藤枝市内の新聞販売店3社は障害者施設と協働で古紙回収を始めた。この活動でも、店長として中心的な役割を担う。「販売店も社会で果たすべき役割がある。お年寄りには喜ばれます」
 定年まであと6年。「新聞を待っている読者がいる限り、頑張ります」。これからも地道に仕事をこなすつもりだ。
 大井川町利右衛門。






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