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社会功労賞

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2009年度社会功労賞決まる 受賞者の紹介


 「2009年度 第55回静岡新聞社・静岡放送社会功労賞」の受賞者が次の方々に決まりました。本賞は、社会に欠かせない職場で日夜献身的に地道な活動を続け、県民生活を支えている人たちを顕彰するものです。表彰式は12月1日午後2時から、静岡市駿河区登呂の静岡 新聞放送会館18階蘇峰ホールで行います。

教育賞 浜松市立北星中学校 関栄子さん(56)(浜松市中区)
警察賞 静岡南警察署東豊田交番 橋爪健市さん(59)(焼津市)
消防賞 浜松市中消防署鴨江出張所 岩瀬光伸さん(58)(浜松市中区)
看護・保健師賞 三島市健康増進課 渡辺弘子さん(57)(函南町)
福祉賞 静岡恵明学園児童部 三輪哲士さん(59)(三島市)
広報賞 佐原新聞店 杉本勉さん(67)(湖西市)

 


「子どもたちの成長が励み」という関さん=浜松市北区の市立北星中

教 育 賞   子供たちの成長励み
 浜松市立北星中学校
特別支援教育主任

 関 栄子さん(56)

 教員採用から26年、赴任したすべての学校で特別支援学級を任されてきた。「教職員の世界の一部だけを歩んだが、障害のある子の親の目線で取り組んできたつもり」と振り返る。
 小学校などの臨時講師として経験を積み、1984年に浜松市教委に採用された。初任校で任されたのは特別支援学級の担任。戸惑いもあったが、「この子たちはこのままでは自立できなくて困ってしまう」と子供たちの身になって、できることを考えた。
 子供たちが将来的に必要なのは、基礎学力のほかに体を使った仕事ができる体力、自分の意思を伝える伝達力、思いやり、という。「一生懸命取り組む姿を見てもらえるよう、しっかり聞く力をつけさせてあげたい」とポイントを絞り、目標を共有する。
 先輩たちの活躍を見せることも大きな効果があった。「目標を見て励みになるのは通常学級の子たちと同じ。みんな目に見えて成長しているので、こちらの励みにもなっている」。今日も家庭のような雰囲気の教室に笑い声が響く。
 浜松市中区高丘東。


住民とのコミュニケーションを第一に考え、職務に当たる橋爪さん=静岡市駿河区の東豊田交番

警 察 賞   笑顔広げパトロール
 静岡南署東豊田交番
巡査部長
 橋爪 健市さん(59)

 学園紛争が盛んだった1960年代、毅然(きぜん)とした態度で騒乱に対応する機動隊員の様子をテレビで目にし、警察官を志した。69年に県警入り。主に交番の地域警察官として40年以上、地域の人たちとのかかわり合いを大切にして職務に励んできた。
 警察官になって間もないころ、熱海市のがけで飛び降り自殺を図った男性を助けた。「自殺なんてよせ」。男性の話を親身に聞き、励ました。2カ月後、男性が橋爪さんの元を訪れ「あの時死なないで良かった」と感謝したという。橋爪さんは「思わず涙が出た。それ以来、とにかく相手の身になって話を聞くことを信念にしてきた」と振り返る。
 現在勤務する静岡南署東豊田交番(静岡市駿河区)の管内には、約3万人が住む。パトロール時は、神社や公園で住民と言葉を交わす。親しみやすい笑顔。たちまち話に花が咲く。小学校正門前の朝の街頭指導も欠かさない。「何かあった時、駆け込みやすい交番でありたい」。住民に治安の向上を感じてもらえるよう、今日も管内を駆け回る。
 焼津市惣右衛門。


腹話術の人形を手に笑顔を見せる岩瀬さん=浜松市中区の中消防署鴨江出張所

消 防 賞   腹話術で楽しく啓発

浜松市中消防署
鴨江出張所副所長
 
 岩瀬 光伸さん(58)


 愛称は「みっちゃん」、お得意芸は腹話術-。非番の日に老人ホームで見せる顔は、火事や災害の最前線に立つ“現場の顔”からは想像もつかない。幼稚園での火災予防教室に加え、デイサービスなどの福祉施設、公民館まつりなどで行うボランティア公演は700回を超えた。
 会社員から転身し、1972年に消防士を拝命。旧雄踏町や積志町の派出所などに勤務し、警防畑で数々の現場を踏んできた。火災予防の啓発に一役買いたい-と35歳で始めた「防火マラソン」をきっかけに、子どもたちが火の用心を楽しく覚えるためにと、通信教育で腹話術を覚えた。
 持ち前の明るさとユニークな語り口が評判を呼び、手品や足を駆使する面踊りもマスター。疲労がたまる当直勤務後にも施設に駆けつけ、年間50回の公演をこなす。
 受賞に「妻や周囲の協力で続けてこれた。今では自分自身の『元気の源』でもあるんです」と感謝し、「体の続く限り続けていきたい」と意気込む。
 浜松市中区和合町。


地域の保健業務の最前線に立ち続ける渡辺さん=三島市立保健センター

看護・保健師賞   地域と個人つなぎ役

 三島市健康増進課
副技監・保健師
 渡辺 弘子さん(57)


 三島市の保健師になって以来32年間、地域の保健業務の最前線に立ってきた。「公的なおせっかいおばさん、そして個人や組織をつなぐ接着剤を意識して仕事をしてきました」と笑顔を見せる。
 茨城生まれ。助産師として小田原で就職し、結婚して三島で働くようになった。娘たちを産んだのは、まだ産休が短い時代。縁者も少ないこの地で「隣近所の支援があったからこそ働き続けられた」との思いは、その後の自分の仕事を励まし続けている。
 母子保健では、核家族化や地域の人間関係の希薄化で、母親たちが孤立しがちな現状を実感している。価値観も多様化し、普遍的な子育ての喜びを伝えつつも、それぞれに的確に対応したアドバイスが欠かせない。
 さらに、メンタルヘルスなど時代や地域の要請に応える事業、新型インフルエンザへの即応など仕事は多岐にわたる。
 現場での一つ一つの出来事が糧になり、人の幸せにかかわる喜びにもなった。「これからも住民の声に耳を傾け続けたい」と熱意を見せる。
 函南町仁田。



子供たちの自立を意識して向き合う三輪さん=三島市笹原新田の静岡恵明学園児童部

福 祉 賞   寝食共にし自立支援
 児童養護施設静岡恵明学園児童部
家庭支援専門相談員

 三輪 哲士さん(59)

 さまざまな事情で親元を離れた3歳から18歳までの子供たちが生活する施設で36年間、寝食を共にし、常に子供たちの自立を意識しながら一人一人と向き合ってきた。「この子たちが社会に出た時、何が必要か。一人一人に合った自立をいかにサポートできるか」。今でも模索の毎日だ。
 実家がある長泉町の子供会活動にかかわっていた大学3年の夏、卒論の参考にするために静岡恵明学園の臨海学校に参加した。これをきっかけに、もちつきやクリスマスなど施設の行事を手伝うようになり、この道に進む意志を固めた。「学生運動が盛んな時代。自分の存在意義を見いだした」と振り返る。
 学習や作業などを一緒にやりながら心を通わせ、かかわりを築くことを心掛ける。真剣に向き合わないとだめだということを思い知らされてきた。
 巣立ちに立ち会うのは何にも代え難い喜び。卒業後に相談を持ち掛けられることもしばしばだ。「これからも、子供たちと共に学んでいきたい」と意欲を見せる。
 三島市笹原新田。


地域や同僚の信頼を集め、34年間にわたって配達に励む杉本さん=湖西市鷲津

広 報 賞   購読者に届ける信頼
 湖西・佐原新聞店
 杉本 勉さん(67)

 入社以来34年間、ほとんど病気で休むこともなく、地道に新聞配達を続けてきた。「新聞は日々のニュースが掘り下げられていて、じっくりと読むことができる」。そんな“新聞好き”が高じて飛び込んだ世界だった。
 大雨の日も風の日も、各家庭に新聞を届けるのは大変な作業。かつてはバイクのハンドルにカバーがなく、かじかんで感覚を失ったあかぎれまみれの手で雪が積もった道を運転し、昼ごろまでかかってようやく朝刊を配達した経験もある。「それでも、新聞を待っていてくれる人たちが『ありがとう』『ご苦労さん』と声を掛けてくれることが一番の励み。疲れもどこかへ吹き飛びます」とおだやかに笑う。
 これまで無事故・無違反で続けてきたことも自慢の一つ。拡張なども常にトップクラスの成績で、同僚や購読者からの信頼も厚い。現在は長年の経験を生かし、高齢者世帯が最も多い市北部を任されている。「お年寄りにとって、新聞は自分と社会を結ぶ貴重な情報源。これからも大切に届けたい」と決意を語る。
 湖西市鷲津。






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