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デジ記者Webレポート
| 街道の文化財(2) 岡部宿の大旅籠(はたご)「柏屋」 |
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2009/06/26 |
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江戸時代に整備された「東海道」は、数々の名所として往年の姿をとどめています。多くの旅人が行き交った街道には宿場が設けられ、当時の建造物の中には、国の登録有形文化財となったものもあります。 デジ記者Webレポートでは、静岡県内の街道に残る文化財などを紹介する「街道の文化財」を不定期シリーズでお届けしています。2回目は旧岡部宿に残る大旅籠(はたご)「柏屋(かしばや)」です。

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藤枝市岡部町岡部(旧志太郡岡部町)は、山間を通る旧東海道沿いに栄えた宿場町が始まりです。 この岡部にある大旅籠「柏屋」は、天保7年(1836年)頃に建造された木造2階建て瓦ぶき、建築面積270平方メートルの立派な町家で、建坪100坪、庭込み700坪、裏山(借景)込みで約2400坪と岡部宿でも屈指の大きさを誇りました。 案内ボランティア金子紹夫さん(77)のガイドで館内をご覧下さい。
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文政3年(1820年)、天保5年(1834年)に火災に遭い(土間の発掘調査で証明)、天保7年(1836年)4月11日頃に完成した建物の多くの部分が、現在も残っています。明治になって宿駅制度が廃止され、郵便局や質店を営んだ時期もあったといいますが、明治中頃に廃業。最後の居住者が平成6年に亡くなり、貴重な文化財として旧岡部町が買い取り、シロアリに食われた太い梁などを修復し公開。現在に至っています。 1998年(平成10年)10月26日に、国の登録有形文化財として認定されました。
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1931(昭和6)年生まれの金子紹夫さん=写真=ら、はんてん姿の初老の男性4人が、地元の案内役として、来館者を迎えてくれます。ユーモアあふれる話し方で、江戸時代の旅籠へといざなってくれます。金子さんは、志多中(現在の藤枝東高)在校当時、郷土研究部に籍を置いていたという歴史好き。旧岡部町の歴史研究会にも参加し、柏屋が「岡部宿大旅籠柏屋歴史資料館」として平成12年にオープンする際に募集した案内ボランティアとして参加したといいます。喜寿を迎えた今年、旧東海道を自転車で巡る旅に出かけ、日本橋から京の都まで12泊13日で走破したそうです。 |

「柏屋」が旅籠として使用されていた当時は、身分によって使用する部屋が異なっていました。武士は、ヒノキ材を使った天井が高く、畳にはヘリのある部屋。庶民は、スギやマツを使った天井が低く、ヘリの無い畳(野郎畳)が敷かれた部屋で、2階へは手すりの無い急な階段で上がりました。 2階には、弥次さん喜多さんを接待する仲居さんのリアルな人形があり、楽しく見られます。浴衣姿の2人の正面に敷かれた座布団に座ると同時に、「ヨッコラショ」の声が聞こえ、当時の会話が再現されます。地元の名物の話、生まれ故郷の話など、岡部の方言を交えての会話には、味わいがあります。お膳の上には、飯、貝汁、野菜の煮付け(しいたけ、タケノコ、人参、ゴボウ)や漬物(梅干、たくあん)、岡部名物の豆腐、徳利が載っています。古いたたきの炊事場(蒸篭、かまど、井戸、流し台)も復元されています。館内展示の古い家財道具を見て、「どうやって使うのか」と質問する方が多いそうです。行李(こうり)に入った旅装束は試着して記念撮影できるそうです。
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大旅籠「柏屋」外観 |
歴史を感じる暖簾(のれん) |
関札(せきふだ) |
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リアルな旅人の人形 |
昔の旅装束が並ぶ |
衣装を着けて記念撮影も可 |
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質屋の名残りを感じさせる |
脇本陣に次ぐ高級な部屋 |
裏山の借景も見事 |

★車を利用の場合 東名高速道路焼津インターから約15分。インターを出て、取り付け道路(県道81号)を左方向へ。 国道1号との仮宿交差点を左折し、国1藤枝バイパスをくぐり直進。藤枝市役所岡部支所を越えて右側。 国1藤枝バイパスは、広幡インターで下りて岡部市街地へ約5分。 無料駐車場あり(普通車30台、バス2台収容) ★バス利用の場合 JR藤枝駅北口から中部国道線で約30分、またはJR静岡駅北口から中部国道線で約40分。 いずれも岡部北口下車、徒歩1分。
■問い合わせ 岡部宿 大旅籠柏屋歴史資料館<電054(667)0018>
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 東海道を行き来する人の数は、交通手段が変わったとはいえ、今も昔も多いことには変わりません。柏屋にも、東海道歴史ツアーの観光客やハイキング帰りの人々が多数、訪れるといいます。建物奥の庭園は、裏山の借景と共に2001(平成13)年、県都市景観賞最優秀賞を受けました。庭を流れる小川沿いの木製ベンチに座り、江戸時代に思いをはせるのも良いものだと感じました。身近にある文化財、気軽に立ち寄ってみることをお薦めします。(デジタル編集部・吉本寿)
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