
伊豆をはじめ多くの温泉地を有する静岡県。健康志向の高まりとともに、その手軽さから近年、注目を集めているのが「足湯」です。文字通り足だけ湯に浸かる足湯は服を脱ぐ必要がなく、通りすがりでもぶらっと温泉効果を受けられるのが魅力。さらに大半の施設は無料で開放されています。県内各地に特色を生かした足湯が次々とお目見えし、行楽客や地元の人の人気を集めています。
大型連休も後半に突入。近場の行楽として、年齢を問わずに楽しめる足湯巡りはいかがでしょうか。県東、中、西部の新スポットを取材しました。

SLの勇壮な姿を見ながら足湯でくつろぐ…。そんな風情たっぷりのスポットが川根町の大井川鉄道・家山駅前にある「家山の足湯」です。4月15日にオープンしたばかり。町内の人気観光施設「川根温泉」から50度近い源泉を運び、差し湯をして約40度に調節した湯をかけ流しています。木造平屋建て約32平方メートルの建物は、大井川流域産の杉やヒノキが活用され、木の香りを堪能しながら足湯を楽しむことができます。
取材した日は掛川市の遠足の小学生と地元のお年寄りがひざを交えて話をする姿が見られました。焼津市から訪れた主婦は「ヒノキの香りに包まれながら入る足湯は格別。温度も適温で体全体が温まる」と話し、同町の主婦は「町内外の方々と話をしながら浸かっていると時間を忘れてしまう」と気持ちよさそうにくつろいでいました。

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県内屈指の観光地・熱海。首都圏などから多くの観光客を出迎えるJR熱海駅前にあるのが「家康の湯」です。駅に降り立ったらまず靴を脱いで浸かり、熱海を去る際にも旅の思い出の締めくくりとして浸かる―と、まさに熱海温泉の「玄関口」の趣。天然温泉が使われ、徳川家康来訪400年記念事業として2003年に開設されました。施設のわきには間欠泉もあり、約4分ごとに30秒ほど温泉が吹き上がる様子を見ながら足湯を楽しむことができます。
東京都世田谷区から訪れた若いカップルは「足だけ浸かっているのに全身が熱くなる。新陳代謝が良くなりそう」と話し、品川区から訪れた主婦は「癒やされる。今夜泊まる旅館での温泉も楽しみ」と期待を膨らませていました。
隔週の土曜日には、地元のNPO法人が「熱海養生法」を手ほどきしています。温泉入浴と軽運動を組み合わせた健康法で、同法人のオリジナル。今回、足湯用にマッサージ方法などを工夫したそうです。会員がボランティアでツボの位置や押し方などを観光客らに指導します。

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浜松市北区引佐町の観光鍾乳洞「竜ケ岩洞」。新たなスポットとしてこの4月に開設されたのが「ようきた洞」です。一見、足湯場のように見えますが、鍾乳洞を流れる天然の冷水を使った“足水”場。足湯ブームにヒントを得て、「ここならではの天然の資源」(小野寺秀和支配人)を使った施設として整備されました。
直径約15メートル、深さ約6メートルのすり鉢状。「設計図なしで掘り進めた」というように、自然の石灰岩をそのままの状態で活用しています。洞くつの最深部で勢いよくあふれ出ている「黄金の大滝」からの流水を使用。水温は年間を通じて約16度に保たれています。
「天然の足水に足を浸すことで鍾乳洞の神秘を実感してほしい」と小野寺支配人。4月から10月末までの開放で、夏場には、洞くつ内の天然の冷気を浴びる「冷風浴」も楽しめるということです。

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足は心臓から最も遠く、また足先の冷えなどの要因から血液の循環が悪くなりがちな部位です。さらに重力の関係で、分解しきれなかった老廃物がたまりやすく、むくみなどの症状を引き起こす恐れもあるそうです。足は「第2の心臓」ともいわれています。足湯で足を温め、血液の流れをよくすることで、さまざまな病気の予防にも効果的といえそうです。
足湯場の中には、脱衣所が併設されているスポットもあります。女性も安心して入れるように施された優しい気配りです。