
全国各地で「ご当地検定」が行われたり、「ご当地グルメ」をアピールしたりと、“ご当地もの”がブームを巻き起こしています。県内でも「浜松検定」に始まり、「富士山検定」、「静岡おでん検定」など、地域にまつわる知識を問う検定が相次いで登場しています。ご当地グルメの「富士宮やきそば」に関しては、これまでの6年間で217億円もの経済効果があったことが調査で明らかになるなど、地方都市の活性化にも寄与しています。地域外への発信だけでなく、住む町の良さの再発見にもつながるこの現象。いまなぜ“ご当地”が注目を集めているのでしょうか。

すっかりおなじみとなった「富士宮やきそば」。まちおこしの一環として、市民団体がPRに努め、今ではB級グルメ、ご当地グルメの代表格ともいえる存在となりました。
2、3日の両日、富士宮市で「第2回B-1グランプリ」が盛大に開催され、全国各地から集まった“ご当地”グルメ21品が「B級グルメ日本一」の座をかけてしのぎを削りました。昨年、青森県八戸市で開かれた第1回大会で富士宮やきそばがグランプリに輝いたことから、今年は同市が開催地の権利を得たのです。
出場の条件は、「家庭でも食べることができ、地域に愛される料理であること」、「食べたらうまいと絶対の自信をもって勧められるもの」。会場では、“選手”となった各地域のB級グルメが、味や見た目、においなど客の五感を刺激しながら魅力を強烈にアピール。県内からは富士宮やきそばはもちろん、静岡おでん、浜松餃子、裾野市の水ギョーザ、袋井市のたまごふわふわの5品が“参戦”し、激しい戦いの渦に身を投じました。他県からは横手やきそば(秋田県横手市、前回準優勝)や富良野オムカレー(北海道富良野市)などの強豪がそろい、県内外から訪れた客の舌をうならせました。

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おいしいね!
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やきそば大好き! |
焦げたソースの香りが食欲をそそる |
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裏方はてんてこ舞い
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真心をこめて… |
ご当地キャラクターも登場! |

B-1グランプリの会場では、開会前から多くの来場者がお目当ての料理の前に列を作り、ご当地グルメの人気ぶりをうかがわせました。
家族と訪れ、7品を食べ比べた富士宮市の女性は「調理の方法やトッピングなどでその地域らしさが出ている。家庭でも手軽に楽しめる料理なので参考になるし、そこがご当地グルメの魅力なのでは」と話していました。
出店者は「敷居が低く、安くておいしいのがB級グルメ」「A級にはない、身近な感じが受け入れられているのでは」などと、人気の秘密は「手軽さ」「親しみやすさ」にあると口をそろえていました。


ブームに乗り、“ご当地”体操も登場しました。浜松市社会福祉協議会が考案した「“やらまいか”体操」です。歌手の小椋佳さんが15年前に作詞・作曲した「浜松わたしの歌“やら舞歌”」に乗せた健康体操で、市社協の職員、野末あけみさんが振り付けを考えました。「やらまいか」とは、何事にも果敢に取り組む浜松人気質を表した言葉で、「やってみよう」「やろうじゃないか」といった意味です。体操は手ぬぐいを持って踊るのが特徴で、浜松まつりをイメージした活気のある振りを意識し、「やらまいか精神」を前面に打ち出しました。市内の老人福祉センターで入所者の体力維持に活用されているだけでなく、各地区の集まりなどにも職員が指導に出向き、普及に努めています。
県内にはこのほか、県立美術館の「ロダン体操」や島田市の「茶っきりオラ!」などの“ご当地”体操があり、健康づくりだけでなく、地域の魅力の再発見に役立てられることが期待されています。


B-1グランプリの出店者、運営スタッフともに、ほとんどがボランティア。彼ら、彼女らの原動力になっているのは「地域への誇り」です。「ご当地もの」を通して、土地を愛する気持ちが強まり、地域の一体感も生まれる。地域住民のきずなを深める上で、「ご当地パワー」は重要な役割を担っていると感じました。