
全国の模型ファン注目の見本市「第46回静岡ホビーショー」(静岡模型教材協同組合主催)が5月17-20日、静岡市で開催されました。静岡県はプラモデル出荷額の約85%を占める日本一の生産県。今年は静岡市が同時期に、市街地でホビーに関する多彩なイベントを展開するなど、行政と民間が一体となって「ホビーのまち・静岡」をアピールしました。

恒例の「静岡ホビーショー」も今年で46回目。各社がプラモデルやラジコン(RC)などの新製品を一堂に紹介するとあって、毎年多くの模型ファンが集うビッグイベントです。今年は県内外の模型関連メーカー73社が出展しました。
会場に設けられた各社のブースには、往年の名車を忠実に再現したRCカーや戦車などがずらりと並びました。機能も年々高度化し、エンジン音をリアルに表現したり、LED(発光ダイオード)ライトを施したりと、まさに実車並み。さらには車体に携帯音楽プレーヤーを接続し、好みの音楽を流すことができるなど、自分だけの「オリジナルRCカー」が楽しめるようになっています。価格が数万円もするRCヘリコプターなど、団塊世代を狙った商品も目立ちました。初のお披露目となったアニメヒーローのプラモデルも、多くのホビーファンの注目を集めていました。

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子どもの模型離れが進むとともに中国をはじめとする海外メーカーの台頭など、環境の変化が著しい中、模型業界は30代以上の大人をターゲットにした商品開発に力を入れています。主催の静岡模型教材協同組合の田宮俊作理事長(タミヤ社長)によると、「子どものころには高価で購入できなかった30-40代が、昔を懐かしんでリバイバル商品を求める傾向にある」と最近の動向を分析します。今年のショーに対しては「全体的に目新しいものが多い。各社が工夫を凝らしていて、バラエティーに富んだ商品が開発されている」と評価します。


静岡市はホビーショーをメーンに期間中、6つの模型関連のイベントを集中的に実施する「ホビーウィーク2007」を今年初めて展開しました。市が取り組む、地域資源を有効活用した「シティーセールス事業」の一環と位置付けています。
19日、市中心部では模型工作教室が開かれ、親子連れなどがレーシングホビーの「ダンガン」作りに挑戦しました。父親に作業手順を教えてもらいながら子どもたちは部品と格闘。完成させるやいなや、特設のコースで実際に走らせ、歓声をあげていました。会場には模型の歴史を紹介するコーナーもあり、静岡の伝統工芸である木工細工から派生した経緯をパネルなどで確認する人たちの姿が見られました。
JR東静岡駅前のグランシップでは「トレインフェスタ」が開かれ、多くの鉄道模型愛好家などでにぎわいました。


静岡市を世界に売り出す「シティーセールス」の素材として、市は、同市が全国一の集散地である「お茶」、清水港が全国一の輸入量を誇る「マグロ」と並んで、「ホビー」に着目しました。ホビーショーに国内外からバイヤーやファンが集うように、「日本中に認められ、世界にもアピールできる」ことを理由に挙げています。市の担当者は、ショーと並行して展開する関連イベントで「多くの人たちに静岡のまちの良さを知ってもらいたい」とする一方、模型教室などを通じて「つくる楽しさ」や「親子の触れ合い」を体験してもらい、「ものづくりの魅力を子どもたちに伝えていくこともできれば」と話します。

 静岡ブランドの形成を目的に、静岡市の地域資源を最大限に活用し、まちの売りこみを進める事業。同市が今年度から5カ年計画で展開。総事業費5000万円。同市が誇るホビー、お茶、マグロの3分野を重点的にPRすることで、地域の活性化、交流人口の増大につなげたいとしている。 | |

高額商品や復刻版など、近年の業界のターゲットは「大人」。ショーでは、ディスプレーに凝ったり、展示台の位置が高かったりと、展示方法からも「大人の客」を意識しているのがうかがえました。とはいうものの、週末のイベントでは目を輝かせながら模型づくりに熱中する子どもたちの姿があちらこちらに見られ、年齢を問わず、楽しめるホビーの魅力をあらためて感じました。