ShizuokaOnline
オリジナルコンテンツ

ShizuokaOnlineのオリジナル企画。デジ記者が旬な話題を動画を交えてレポートします。New!  
「大人」の読者にじっくり味わってもらいたいニュースが満載。「寄稿・わが至福の時」も好評です。
静岡県内の大学の話題は「キャンパス・ナビ」でチェック!
県内トップアスリートに迫る動画インタビューをお届けします。 NEW!
子育て世代に役立つ話題満載の交流広場です。
最新情報やニュースをケータイサイトでもチェックできます。お得なグルメ情報も掲載!

ポッドキャスティング

47News
家康囲碁道場
静岡ぐるめ探検隊
ShizuokaOnline(静岡新聞社・静岡放送オフィシャルサイト) > デジ記者Webレポート > 2007年「デジ記者Webレポート」

2007年「デジ記者Webレポート」

しずおか市町村対抗駅伝

2007/12/01

しずおか市町村対抗駅伝



 師走の声と共に、「静岡県市町村対抗駅伝競争大会(しずおか市町村駅伝)」が開催され、今年は、42市町から46チームが出場しました。初冬の駿河路を各チームの代表選手がタスキをつなぐ大会は、数えて8回目。今年もさまざまなドラマが展開されました。
 今大会は小学生女子の区間(第3区=1.469キロ、駿府公園内~長谷通り)が新設され、これまで40歳以上の選手が走っていた区間を短縮して、関係者待望の区間が新たに設けられました。また、旧3区までの選手が走った駿府公園内堀コースは、公園内の調査発掘で一部変更となりました。これに伴い、第1、第2中継所は駿府公園内に、第3中継所は葵区西草深町の長谷通り(西草深町東交差点)に設けられました。

                                          

※大会の公式ホームページは>>>こちら





 静岡県庁前から草薙陸上競技場までの42.195キロのコース沿いには、テレビやラジオの中継では紹介しきれないようなさまざまな話題があります。レース中はわが町チームの順位が気になり、沿道の話題は目に留まりにくいですが、思わず「へぇ~」っと言ってしまうような話題にも事欠きません。

今大会のコースマップ




  


★ジュニア女子A(高校女子)の選手が、色とりどりのユニフォームに身を包み、スタートの号砲を待つのが「静岡県庁」前です。昭和12年に建てられた県庁本館は、今から6年前の平成13年に、国の「有形文化財」に登録されました。本館入口階段の右側に、登録プレートがあります。築後50年を経過している建造物で、造形の規範になっているものや、国土の歴史的景観に寄与しているものなどが選考対象になっているそうです。正面中央の宝形屋根など建築当時に流行した日本趣味の造形が特徴です。

★県庁から程近い静岡中央警察署前の御幸通りに「教導石」が立っています。静岡市の指定有形文化財となっているこの石碑は明治19年(1885年)、「富や知識の有無、身分の垣根を越えて互いに助け合う社会を目指す」との趣旨に賛同した各界各層の人たちの善意で建立されました。石碑に向かって右側面の「尋ル方」に、尋ねごと、遺失物、迷子、探し物などを掲示すると、左側面の「教ル方」に、それに関する情報が寄せられたそうです。現代で言うところのインターネットの「Q&Aコミュニティーサイト」のようなものですね。

★駿府公園の内堀周辺には、さまざまなモニュメントがあります。中でも静岡らしいのが「わさび漬け発祥の地」記念碑。巨大なワサビが漬物樽の上に載ったユニークなデザインです。「家康の小道」と名づけられた遊歩道は、内堀沿いの散策にもってこい。遠い昔、在りし日の家康公も堀の水面を見詰めながら、物思いにふけったかもしれません。

★駿府を語るのに徳川家康は欠かせません。隠居の地として駿府を選んだ家康公は、現在、公園となっているこの地に城を構えました。「巽櫓(たつみやぐら)」が、平成元年に静岡市制100周年を記念して復元されたのに続き、平成8年には「東御門」が、日本の伝統的な木造工法により復元されました。一見の価値ありです!駿府公園内では現在、発掘調査が行われ、今後、新たに石垣や櫓が復元される予定です。この調査のために駅伝コースが一部変更になり、駿府公園内の周回コースも走るようになりました。

     



 


★駿府公園を出た第3区(小学生女子)の選手たちは、レトロ感のある「長谷通り」を、静岡浅間神社の石鳥居に向かって走ります。長谷通りの中ほどには、かつて「薬草」などを栽培する「駿府薬園」がありました。広い土地に、国内ばかりか中国や西洋の薬草などを栽培していたそうです。その始まりは家康時代にまでさかのぼると言われています。今では碑だけが残る場所を100メートルほど直進すると、新設の第3中継所に到着です。

★区間距離の短くなった第4区(40歳以上、男女不問)の選手が目指すのは、静岡市葵区岳美の「JAあさはた支店」です。この中継所は、コースからやや奥まったところに中継点があり、待ち受けるジュニア男子A(高校男子)の選手は、タスキを受ける直前までチームメートの姿が見えません。区間距離が短くなったとはいえ、第4区では40歳以上のベテランランナーが頑張ります。

★第4中継所わきには、「右近の橘」の子孫が今でも実をつけています。日露戦争で名を馳せた静岡連隊の橘大隊長を偲び、部下が京都御所の『右近の橘』から採種して育てた木の2代目が、直径2-3センチの黄色い実を、今年もつけました。タチバナは、古来から日本に自生する唯一の柑橘類とされ、ミカンの原種として希少価値が高いものです。

★JAあさはた支店の特産はイチゴとキウイが知られていますが、今の時季は「レンコン」の収穫が始まったばかりです。大会の開催される12月が収穫の最盛期となるレンコンは、煮ても、焼いても、揚げてもおいしいですが、バターソテーは格別です。シャクッとした歯ごたえが、これまでの「レンコン観」を変えてしまいます。あさはた特産のレンコンは、静岡市内のJAじまん市で手に入ります。

     



  


★7区・8区・9区の選手が走るのが国道1号です。今ではバイパスが並行して走っているので、ここが国道1号? と思われる方もいるかもしれません。かつては、この道路を「路面電車」が走っていました。静岡鉄道によると、1975年(昭和50年)3月21日まで、港橋-横砂間を路面電車が運行していました。前年7月の集中豪雨、いわゆる「七夕豪雨」で庵原川鉄橋の橋脚が沈下したのが、廃止のきっかけとなったそうです。

★コースの最も東に位置するのが、清水区の「清見寺」。朝鮮通信使とのかかわりなど、歴史好きにはおなじみです。境内にある五百羅漢の中には、自分に似た顔の石仏が必ずあると言われています。

★清見寺の南正面に「大正天皇在東宮海水浴御成道」と刻まれた碑が立っています。かつて清見寺の南側は一面の海でした。大正天皇が皇太子のころ、明治22、23年の2度にわたり、この地に海水浴にお見えになったのです。

★国1バイパスの建設で出来た埋め立て地に造られた「清見潟公園」は、かつてきれいな海が広がっていたことをイメージさせる名前です。東西2キロ近くにも及ぶ公園は、県内で「最も細長い公園」かもしれません。例年に比べ暖かだった今年、清見潟公園に立ち寄ってみると、サクラが花開いているではありませんか。温暖な気候に、2度咲きか!と思ったら、「十月桜」という秋に花開く種類だそうです。紅葉の時季に桜を見られるなんて、思いもしませんでした。

★コースの中で、最も苦しいのが10区の「馬走高架橋」かもしれません。1キロ進むうちに30メートル高くなる勾配のきつい坂道です。上りきると、すぐに下り坂。その途中には、東海道の「一里塚」の碑があり、タヌキの大きな人形と並んで選手たちを見守ります。草薙一里山という地名の由来は、この一里塚にあるそうです。

★最後の中継所となるのが、静岡市立清水第7中学校前の南幹線です。周辺は、かつて「いおはらの国」と呼ばれていました。大和朝廷の支配下におかれていたころの物語として、日本武尊が草薙の剣を振って土地の人々と戦ったことが、「古事記」「日本書紀」に記されています。清水7中から程近い静岡県立大学の北側には、6世紀初頭の古墳時代後期の古墳が、住宅街の一角にあります。現在は公園として整備されている「瓢箪(ひょうたん)塚古墳」(西ノ原1号墳)です。

     



  


★フィニッシュとなる『静岡草薙陸上競技場』。1957年(昭和32年)の静岡国体のときに造られ、1991年(平成3年)の全国高校総体の際に大改修されて現在に至っています。1991年5月開催の「国際スーパー陸上」で、男子棒高跳びのセルゲイ・ブブカ(旧ソ連)が初めて世界新記録を樹立したことを記念するモニュメントが、メインスタンド下にあります。同じ運動公園内にある野球場では、1934年(昭和9年)に日米野球が開催されました。この試合、日本代表は0対1で敗れはしたものの、名投手・沢村栄治が大リーガーが名を連ねたアメリカ代表打線をルーゲーリックの本塁打1本に抑える“歴史的な好投”を見せたことは、今でも語り草となっています。

★同運動公園の所在地は、静岡市駿河区の栗原、聖一色、池田にまたがっています。なのになぜ、「草薙」陸上競技場なのでしょうか。周辺を学区とする静岡市立東豊田小学校の「東豊田郷土史」(東豊田郷土史編さん委員会編)によると、昭和15年、現在の地に総合運動場を整備するにあたって、県が当時の有度村(現在の清水区草薙)などに多額の寄付を要請しました。当時の村長は、いったんは断ったものの、旧東海道の松並木敷などを村有財産にすることで、県の寄付に応じたといいます。その際、「草薙神社を公園内に分祀する」という条件をつけたそうで、「草薙」の地名を後世に残すためと、草薙神社への敬意の表れだったのでは、と言われています。

                                ※プレイヤ-をお持ちでない方は、ここからダウンロ-ドして下さい。


 


 「しずおか市町村対抗駅伝」は、平成の市町村合併が進む中で、ここ4大会連続で、エントリーチーム数が減っています。今年は市の部に23市から27チーム、町の部に19町から19チームが出場しました。毎年、どのチームも、よりレベルの高い精鋭を集めて大会に臨みますが、過去に大会連覇を果たしたのは、市の部は浜松市(現在の浜松市中央)、町の部は長泉町だけでした。
 今大会、市の部では浜松市中央、御殿場市、静岡市静岡Aが、大会史上最多となる(前身のチームも含む)3度目の頂点を狙いました。町の部は長泉町が4度目の制覇に照準を合わせる一方、函南町は長泉町に並ぶ3度目の王者を狙うなど、今年もレベルの高い大会い争いが期待されました。
 12月1日の大会を前に、静岡県陸上競技協会の大塩正則副理事長に、見どころなどを伺っていました。


大塩正則さん 
 静岡県陸上競技協会副理事長、富士常葉大学准教授、59歳。大阪体育大学出身。
 現役時代は長距離が専門で、大学3年の時に初開催の全日本大学駅伝に1区走者としてスタートの号砲を聞いた。4年時には伊勢神宮駅伝にアンカーとして出場。卒業後は、常葉橘高校陸上部監督など指導者の道を進み、常葉橘中・高校長などを経て2005年度から現職。



★この大会の面白さは・・・               ★今大会の優勝候補は・・・                   

★静岡県の陸上界に期待することは・・・
      ※プレイヤ-をお持ちでない方は、ここからダウンロ-ドして下さい。



 前回大会まで、テレビ・ラジオの実況を担当していた私は、旧第3、第4、第9中継所とフィニッシュで、レース状況をしゃべってきました。今回はデジ記者として、これまでとは違う側面から駅伝に関わり、取材で沿道をあらためて歩いてみて、意外な歴史や興味深い話題があるコースなんだと実感しました。
 2000年の第1回大会から常に感じていたのは、各市町村が1つになって戦い、「おらが町の代表よ、頑張れ!」と自然に声を上げたくなる大会だということ。中継の移動中、駅伝の話題で見知らぬ人と笑顔で話せたことも思い出です。人と人とをつなぐ駅伝であるということも、この大会の良さだと思います。(デジタル編集部 吉本寿)




メール メールで記事を紹介 印刷 印刷する



[特集]


ここから関連ニュース・バックナンバー

バックナンバー

回顧 2007年 下半期 2007/12/25  
回顧 2007年 上半期 2007/12/25  
きらめくしずおか 2007冬 2007/12/12  
しずおか紅葉クリップ2007 Vol.2 2007/12/06  
タスキをつないだ初冬の駿河路 しずおか市町村対抗駅伝 2007/12/01  
しずおか紅葉クリップ2007 Vol.1 2007/11/15  
じわり人気上昇中!高速バスで県外へ 2007/10/27  
楽器の街 浜松で街角音楽祭 2 2007/10/17  
楽器の街 浜松で街角音楽祭 2007/10/09  
市民建設運動から27年 藤枝市文学館オープン 2007/10/02  
富士の裾野で30年ぶりF1日本グランプリ 2007/09/22  
ライカで魅せる白黒の世界 2007/09/18  
10月1日 緊急地震速報スタート! 2007/08/30  
給食費を払わない! 2007/06/14  
「ご当地」人気! 2007/06/03  
ホビーのまち 静岡発進 2007/05/21  
清水芸妓の誇り 2007/05/10  
くつろぎの新名所 足湯で一服 2007/05/01  
振り込め詐欺はなぜなくならない 2007/03/01  
導入迫る 裁判員制度 2007/02/20  
しずおか花の名所 ’07初春(3)梅 2007/02/11  
しずおか花の名所 ’07初春(2)ツバキ 2007/02/05  
しずおか花の名所 ’07初春(1)菜の花 2007/01/29  
富士市がDMV導入を構想 2007/01/22  
団塊世代始動 2007/01/13  
2007年はどんな年? 2007/01/01