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デジ記者Webレポート

到来!アユ釣りシーズン【5月20日更新】

2008/05/20




 静岡市清水区の興津川で5月20日、アユ釣りが解禁となりました。東日本では栃木県・思川(5月15日)に次いで2番目、県内河川ではトップを切っての解禁となった初日の様子を取材しました。



 興津川でのアユ釣りが解禁となった5月20日午前5時。同川が流れる静岡県中部地方は、大雨・洪水警報が発令されるほどの強い雨に前夜から見舞われました。水が濁り、波立っている姿は、普段の清らかな同川の流れとは違う顔でした。川岸の駐車場には県外ナンバーの車も多く、三重県や長野県などから前夜に乗り込んで来た太公望は、恨めしげな表情で流れを見つめていました。
 静岡市清水区但沼町の興津川非出資漁業協同組合には前夜から、解禁日に予想される場所取りなどのトラブルに対応するため、役員が泊り込みました。激しい雨音の中、木下具巳組合長は「(初日は濁りがひどく)友釣りは厳しいですね」と残念そうな表情を見せました。
 漁協前にある「ささぶろ」おとり店には、地元のアユ釣り愛好者で作るグループ「香鱗会」や「ささぶろ会」のメンバーが集まり、釣り談義に花を咲かせながら天候の回復を待ちました。静岡市葵区の建築業伊藤吉一さん(50)は「今年は型が良い。天然そ上ものも例年になく大きく、岩に付いたコケのはみあとも大きかった。昨年は(型が)小さかっただけに期待のシーズンです」と意欲を見せ、ドブ釣り歴30年以上と言う静岡市駿河区の松山利徳さん(72)は「今年は大物を狙っています。雨さえ上がってくれたら」と、なかなかやまない雨へ窓越しに視線を送っていました。店には代わる代わる県内外のアユ釣りファンが訪れ、川の状態や天候の推移を尋ねていました。興津川での本格的なシーズン幕開けは、川の濁りがおさまる21日以降に持ち越されました。


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5月12日の試し釣り

解禁間近の興津川

木下具巳組合長


 12日の試し釣りは、興津川上流の茂野島、中流の清地、下流の谷津(通称=新幹線橋下)の3カ所(地図参照)で行われました。午前11時半、各所に3人ずつ同漁協役員が入り、それぞれが長さ9メートルのカーボン製のさおを1本ずつ使って1時間、おとりアユを使う「友釣り」で釣果を調べました。
 川幅が約20メートルある中流では、流れの中央付近まで入って糸を垂れました。
 今年は3月から4月にかけて、適度な降水量があり、気温も高めに推移したため、川底の岩へのコケの付き具合も良く、アユの成長に好環境が整ったようです。
 天然そ上に加え、これまでに放流した3.2トンの稚魚の生育も良いとのこと。解禁後の6月上旬、さらに稚魚800キロの放流を予定しているそうです。
 試し釣りは3カ所合計で107尾が揚がりました。大きさも下流で最大18.5センチ、70グラムあり、「全般に生育が良かった」と漁協関係者。当日は気温、水温とも低めでコンディションは良くありませんでしたが、数、大きさともに良く、「今年の釣果は期待できそうだ」と関係者の表情は明るく見えました。
 試し釣りを見学していた同市在住の男性(73)は「50年以上アユ釣りをやっているが、釣れても釣れなくても面白いし、奥が深いものですよ。自分との戦いで、体力、気力、集中力がそろっていないと釣果は挙がりません。麻雀と同じですよ」と冗談交じりに話してくれましたが、解禁が待ち遠しい様子でした。
 試し釣りと、今年の興津川の魚影などについて興津川漁協の木下具巳組合長にうかがいました。

                                                                                         
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 夏のような暑さに見舞われた5月初旬でしたが、試し釣りの行われた12日は、くもりで気温も低く、風の強い日でした。水温が低かったにもかかわらず、1時間の試し釣りの釣果としては、昨年を上回る数が揚がり、体長、体重ともに昨年の平均を上回りました(別表参照)。コケの付きも良く、太公望には期待のできる「アユ釣りシーズン」となりそうです。

2008年 釣果(尾) 平均体長(cm) 平均体重(g)
上流域 34 15.9 42.5
中流域 38 15.0 46.0
下流域 35 16.9 49.9
107 15.9 46.1
2007年 釣果(尾) 平均体長(cm) 平均体重(g)
上流域 35 15.2 40.2
中流域 34 15.3 38.5
下流域 30 15.5 38.4
99 15.3 39.0

 


                                 (解禁日ごと東から順に掲載。名称は河川または漁協)

■5月20日解禁
 興津川
■5月24日解禁
 狩野川
■6月1日解禁 
 東伊豆白田川
 河津川 
 稲生沢川
 青野川
 那賀川
 岩科川
 狩野川
 芝  川
  興津川
 安倍川
 藁科川
 瀬戸川
 朝比奈川
 大井川
 新大井川
 原野谷川
 太田川
 天竜川
 佐久間ダム
 阿多古川
 気田川
■6月7日解禁 
 水窪川
 浦川
 都田川
■6月8日解禁 
 伊東松川

県内のアユ釣り情報は、アットエスの「イベント@S アユ釣り解禁特集」でもご覧になれます。




 偏光グラス越しに水面に鋭い視線を送っていた漁協関係者も、川岸で言葉を交わすと誰もが笑顔でした。今年の魚影の濃さ、川の状態の良さをうかがわせました。興津川は静岡市清水区大平を源とし、総延長は27キロ。緑濃い山々や茶畑の間を縫うように流れる河川です。モクズガニなども生息し、川釣りファンにはたまらない場所ではないでしょうか。下流の河原ではバーベキューをしたり、川遊びに興じる人も多く見られます。川遊びだけでなく釣りの時も、自然を大切にすることは忘れずにいてほしいものです。不要になった釣り針などの釣具やごみの置き去りは、自然の中で遊ぶ人にとってマナー違反です。来シーズン以降も楽しめるように、今シーズンも川を大事にしつつ、アユ釣りを楽しんでください。(デジタル編集部・吉本寿)




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