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デジ記者Webレポート

離陸へ… 富士山静岡空港

2008/09/28



 2009年の静岡空港(富士山静岡空港)開港が近づいてきました。空港の主な設備は08年8月末までにほぼ完成し、建設工事も仕上げ段階に入っています。デジ記者Webレポートでは08年3月中旬に「完成、離陸へ最終年度 富士山静岡空港」を掲載し、たくさんのアクセスをいただいています。あれから半年、静岡空港の姿は…、開港時の路線のラインナップは…、利用促進に向けた官民の動きは…。続報をお届けします。


  本記事は08年9月28日に公開しました。その後、空港西側の私有地に航空法の制限を超える高さの立ち木、土地が残っていることが明らかになったため、当初予定されていた09年3月の開港は延期されることになりました。08年10月29日の県議会全員協議会で石川嘉延知事は、2500メートルの滑走路を暫定的に2200メートルとして安全性を確保し、遅くとも09年7月までに開港する方針を示しました。(08年10月29日追記) 



 

 静岡空港の路線決定は順調に進んでいるといってよさそうです。開港時からの運航が決まっているのは、札幌線(1日2往復)、福岡線(1日3往復)、沖縄線(1日1往復)、韓国・ソウル線(1日1往復)。約半年後、09年夏には鈴与が設立したリージョナル航空会社「フジドリームエアラインズ(FDA)」が小松線(1日2往復)、熊本線(1日1往復)、鹿児島線(1日1往復)を開設します。


(※地図中、動いている青線が定期路線を示しています)


 このほか、開港時から台湾、香港へは頻繁にチャーター便が飛ぶ方向で、旅行業者などが動いています。中華航空(台湾)、ドラゴン航空(香港)の定員160席前後のジェット機が開港日から連続6便、開港記念ツアーとして就航することが内定しています。

 
◆札幌線ダイヤ◆ JAL/ANA
JAL  静岡 11:05→12:45 新千歳   新千歳 14:50→16:40 静岡
ANA 静岡 17:30→19:10 新千歳   新千歳  9:40→11:30 静岡

◆福岡線ダイヤ◆ JAL
静岡  8:40→10:20 福岡   福岡  9:00→10:25 静岡
静岡 13:40→15:20 福岡   福岡 11:50→13:15 静岡
静岡 17:20→19:00 福岡   福岡 18:05→19:30 静岡

◆沖縄線ダイヤ◆ ANA
静岡 12:00→14:30 那覇   那覇 15:00→17:00 静岡

◆ソウル線ダイヤ◆ アシアナ航空
静岡 12:30→14:45 仁川   仁川 9:30→11:30 静岡




 1998年度に着工し、空港本体に450億円、周辺整備を含む事業全体では1900億円を投じた建設工事は8月末までにおおむね完了しました。残された工事は航空機用給油施設の建設や駐車場の舗装、ターミナルビルの内装などで、開港目前の09年2月までに終わるといいます。確かに、半年前に比べると、「空港」のイメージが大分はっきりしてきました。特に、滑走路は全面で仕上げ舗装を終え、ブレーキ性能や排水性の向上を図る「溝切り(グルービング)」も完了。航空灯火の装着も終わっていました。
 以下、08年9月22日撮影の動画をご覧ください。

(※2度目のレポートのため、前回と大きく変化した部分を中心に映像を構成しています。デジ記者Webレポート「完成、離陸へ最終年度 富士山静岡空港」内の「開港に向け仕上げ着々 徹底動画ルポ」の映像も併せてご覧ください。位置関係が分かりやすい地図も掲載しています)

 


 

 ☆滑走路  ☆管制塔/消防庁舎/電源局舎/駐機場
 ☆ターミナル周辺/駐車場/アクセス道路
 ※プレイヤ-をお持ちでない方は、ここからダウンロ-ドして下さい。




 空港の建設工事に比べ遅れていた空港へのアクセスの検討、民間観光業者の受け入れ態勢整備はここに来てぐっと進んでいます。旅行商品の検討も具体化しています。

 地元・島田市、牧之原市などでは空港で販売する「空弁(弁当)」や土産物などの開発、県内最大規模の産業展示施設の整備構想などが本格化しています。島田市は静岡空港を利用して同市を訪れ、合宿するスポーツ、文化団体に、運賃を一部助成する制度も検討しています。
 

 一方、県や航空会社などが誘客と同様に重視しているのが、県民の航空機の利用促進です。新幹線や東名高速道での移動に慣れ、飛行機にはなじみの薄い県民をいかに航空機に引き寄せるか-。これが静岡空港の成長に向けたカギの一つと指摘されています。チャーター便就航が検討されている国々の観光関係者も熱心なPRに乗り出しています。
 

 こうしたアピール活動の現場として、9月中旬に静岡市のグランシップで初めて開かれた日本航空の航空教室、静岡市のJR静岡駅北口地下イベント広場で行われた台湾の観光関係者の誘客キャンペーンを取材しました。台湾からは約120人の代表団が訪れ、県民に熱烈なラブコールを送りました。

 ☆日本航空 航空教室の模様                    

 ☆台湾観光キャンペーンの模様




 「いよいよ開港が近づいてきた」-。そう実感したのは面白いことに、滑走路や管制塔などの空港基本設備ではなく、ターミナルビル前に現れたバス停や車寄せスペースを目にした時でした。開港後、人が集う様子がふと脳裏に浮かんだからです。
 しかし同時に、末永くにぎわうだろうか?-という懸念もよぎりました。
 半年前のレポートの「ひとこと」で指摘した、航空業界の地方路線の絞り込みはますます本格化しています。みじんも悲観はしていませんが、静岡空港のテイクオフが逆風の中にあることはまぎれもない事実です。
 期待される「外から内へ」の誘客にとどまらず、「内から外へ」の送客をコンスタントに行えるかどうか-。取材を通じていろいろな話に耳を傾けていると、実はそこに、静岡空港の成否はかかっているように感じました。
 ターミナルの目の前に2000台の無料駐車場。移動に時間の掛かる大きな空港のように1時間も2時間も前に空港に到着する必要もありません。この便利さは愛知県東部など近隣県民の旅の玄関としても十分に“売れる”気がします。
 開港まで残り1年弱、官民のどん欲な戦略展開を期待したいと思います。
 (デジタル編集部・松本直之)




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