土手を散歩しているご年配のお供は、伴侶や子ども、あるいはお孫さんであるよりも犬であることが多い。家庭用品ショップのペットコーナーは毎年拡大され、「かわいい!」を連呼する親子でにぎわっている。この世はまさにペットブームだが、捨て犬は減らない。
昨年の8月14日にわが家の愛犬ジャックが老衰で亡くなり、家族でその死を悼んだ。静岡市の動物愛護館でもらった子犬は、長寿を全うしたが正確な年齢が分からなかった。息子が愛護館に寄ってその話をすると、平成2年2月に家の子になったことを確かめてくれた。その上、子犬のジャックを抱いた幼い息子と娘の写真までいただいて来た。息子は16年も生きたジャックの笑顔の写真を届ける約束をしたと言う。
取り扱った犬の細やかな記録を正確にストックし、アフターケアも見事だ。捨て犬や迷い犬が新しい飼い主に引き取られる率が、静岡市は全国でもトップクラスという。保健所に連れて行かれた犬は殺されるという「常識」はここでは覆されている。心ある行政サービスに感謝。
(富士常葉大学教授)
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▼山田辰美(やまだ・たつみ)氏 1952年、藤枝市生まれ。NPO里の楽校理事長、富士学会監事などを務める。川や里山などの生態研究や環境教育の最前線に立つ。
山田辰美氏が生活の中で自然と触れ合うヒントを連載したコラム「山田辰美の自然だいすき」は静岡新聞の金曜
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