「急ぐな、大人になるのを急ぐな。子ども時代をたっぷりと味わえ。自然の与えてくれる恵みに感謝し、すべてが自分の思い通りにはならないことや、1回こっきりの命にも気付くのだ…」。これは私が繰り返し、子どもたちに発信しているメッセージだ。
川や里山、田んぼなどでの体験は子どもの好奇心を刺激し、意欲的にさせ、元気で伸びやかな子どもを育成する力を持っている。身近な自然を教材として扱うことに慣れていない学校にだけ、子育てを任せておくわけにはいかない。米国では「自然体験でいい子にしよう」という親が多く、2週間もあるサマーキャンプが大はやりだ。たっぷりと自然にかかわった子どもほど、道徳観や正義感が高いという文科省の報告もある。しかし、平成10年と17年の子どもの生活実態比較では、川や海で泳ぐ、昆虫を採る、星空を見るなどの自然体験は減り続けている。ゲーム機やテレビでは、子どもの世界が薄まるだけで、ふるさとも家族も自分の存在も見えてこない。学習塾や習い事が忙しい? 夏休みに、どんな初めてと出合うのかな?
(富士常葉大学教授)
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▼山田辰美(やまだ・たつみ)氏 1952年、藤枝市生まれ。NPO里の楽校理事長、富士学会監事などを務める。川や里山などの生態研究や環境教育の最前線に立つ。
山田辰美氏が生活の中で自然と触れ合うヒントを連載したコラム「山田辰美の自然だいすき」は静岡新聞の金曜
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