地球温暖化という言葉は子どもから大人まで現代人の共通語になった。20年ほど前から、地球規模の異常気象が盛んに報道されても、人々は他人ごとのように感じていて、省エネ行動なども低調だった。それがどうだろう、今年の夏の猛暑のおかげで温暖化という現象がぐっと実感を伴ってきたようだ。気候変動は実は、冬の気温上昇で進行した。日本の年間平均気温を上げていたのは暖冬現象だったのだ。静岡県の冬はもっと寒かったんだよ。
「最近は真冬でも池が凍りつくことはめったにないが、子どものころは田んぼに白く張った薄氷を割りながら学校に通った」「霜柱で10センチくらい盛り上がった麦畑の土を踏む手伝いをした」「谷津田(やつだ)に水を張って凍らせ、スケートリンクを造って、竹げたで滑った」「昔は寒さで霜焼けがつらくて、毛糸の手袋は離せなかった」年配の方からたくさんの聞き取りが得られる。個人史の中で気付くほどの急激な変動は驚異的、危機的なことだ。「暑さ寒さも彼岸まで」ということわざがあるけど、まだ暑いね。(富士常葉大学教授)
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▼山田辰美(やまだ・たつみ)氏 1952年、藤枝市生まれ。NPO里の楽校理事長、富士学会監事などを務める。川や里山などの生態研究や環境教育の最前線に立つ。
山田辰美氏が生活の中で自然と触れ合うヒントを連載したコラム「山田辰美の自然だいすき」は静岡新聞の金曜 |