魚の食べ方を見ると、魚好きかどうかがすぐ分かる。魚好きは骨の間の身がおいしいと言って丹念に身をほぐし、しゃぶったりもする。皮まで徹底的に食べるから、残るのは骨だけだ。残った骨にも意外な楽しみがある。胸びれの付け根に魚の形の骨があって、「タイのタイ」と呼ばれている。焼いたものより煮魚の方が身離れがよく、きれいに取り出せる。「タイのタイ」は洗剤や熱湯で洗って脂肪を抜いた後、乾燥させれば臭みも残らない。マニキュアを塗って仕上げれば、アクセサリーにも使える。
「タイのタイ」というネーミングも愉快であるが、高級魚マダイに限らずたいていの魚に見られ、種類ごとにその形が違っているのも面白い。これは肩甲骨(けんこうこつ)と烏甲骨(うこうこつ)という骨で、私たちの腕を支える肩甲骨の原始的なものと理解して構わないだろう。特にマダイのもの=写真=は昔から縁起物として、お守りにしたり、またお金が貯まると財布に入れたりしたようだ。やっぱり、タイはおめでたい。(富士常葉大学教授)
▽SBSラジオ「山田辰美の土曜はごきげん」は土曜日午前7時から。
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▼山田辰美(やまだ・たつみ)氏 1952年、藤枝市生まれ。NPO里の楽校理事長、富士学会監事などを務める。川や里山などの生態研究や環境教育の最前線に立つ。
山田辰美氏が生活の中で自然と触れ合うヒントを連載したコラム「山田辰美の自然だいすき」は静岡新聞の金曜日夕刊に連載中です。SBSラジオ「山田辰美の土曜はごきげん」は毎週土曜日午前7時から放送。
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